【福島の細菌学巨人】情熱の野口英世

【はじめに】

　
野口英世は、近代日本を代表する偉大な細菌学者として知られています。福島県出身の彼は、幼少期の重い障害を乗り越え、情熱と探究心を持って研究に邁進しました。黄熱病の病原体の解明など、その業績は計り知れません。

【生い立ちと苦労】

　
1876年、福島県の農家に生まれた野口英世は、1歳のときに火傷で左手に重い障害を負いました。しかし、母の諭しもあり、学問の道を志すようになります。猪苗代の小学校時代は「清ボッコ」とあだ名をつけられるなど、いじめに遭いました。しかし、医師の渡部の手術のおかげで左手の機能が回復し、野口は医師を志すようになりました。

【研究生活と偉業】

　
1900年、野口は米国に渡り、ペンシルベニア大学で蛇毒の研究に従事しました。ロックフェラー財団の研究員に任命された後は、黄熱病の研究に専念します。1919年、黄熱病の病原体が「ネッタイシマカ」によって媒介されることを発見しました。しかし、後に自らの説を否定し、黄熱病がウイルス性であると認めています。

【人格と晩年】

　
野口は並々ならぬ探究心と情熱を持ち、危険を顧みず研究に打ち込みました。晩年はアフリカで黄熱病の研究を続けましたが、1928年にガーナで黄熱病に罹患し、53歳の若さで他界しました。しかし、その遺した業績は計り知れず、「古今を通じて最大の細菌学者の1人」と称えられています。

【まとめ】

　
幼少期に重い障害を負いながらも、野口英世は並々ならぬ情熱と探究心を持ち続けました。黄熱病の病原体解明など、多くの功績を残した彼は、日本を代表する細菌学者として名を残す存在です。情熱と人格の両面で、現代の私たちに多くを教えてくれる先駆者といえるでしょう。